強敵と対峙
ゆむしです
オコゼやアイゴ
アカエイなど
刺が刺さるとヤバい系の
有毒食材料理は
昨年からたくさんしてきましたが
今回はちょっと
系統の違う強敵と闘います
それが…こちらの貝
「テングニシ」
種類としては「エゾボラ」
つまり「つぶ貝」の仲間で
大量に獲れるわけではないですが
これも「マンガン漕ぎ」で
獲れる貝のひとつです
20cmを超える
大型の巻き貝で
1個でもかなりの食べごたえ
食材としては魅力的ですね
でっかいサザエやつぶ貝なら
相当の値段でしょう
ところがこの「テングニシ」
激安です
瀬戸内と北九州の一部で
ちょこっと流通するものの
ほとんどは地域で商品されます
今回ゆむしは
上関の道の駅で
2個で350円で購入しました
ではこいつの何がヤバいのかというと
まずは「殻から出すのが大変」
ということ
とにかく殻が硬い
穴を開けるには
電動ドリルが要るレベル
その硬い貝殻の中に
身がパンパンに詰まり
さらには巻き貝の螺旋の中心にある
溝の部分に
頑丈に食い込んでいるという
難易度の高い構造です
ゆむしは電動ドリルを
所持していないので…
原始的に
まな板やシンクの作業台で
できるレベルじゃないので
屋外のコンクリートの上で
かち割ります
タイトな貝殻に捩じ込む
テングニシという闘うボディを
取り出すのに
1個5分以上かかりました
貝殻の破片とぬめりを荒い流し
次に立ち向かうは…
「唾液腺」の除去
テングニシの唾液腺には
「テトラミン」という
神経毒があります
餌を捉えて押さえ込んだ時に
動きを封じる為の
攻撃的な毒
死亡例は聞いたことありませんが
知らずに食べてしまうと
目眩や視覚障害などの症状が
出るとのこと
加熱しても毒性は残るので
唾液腺そのものを
取り除く必要があります
この鶏の脂のような
黄色(クリーム色)の部分が
唾液腺
2個あるので
忘れず取り除きましょう
ここまでできたらひと安心
肝と一緒に甘辛く煮て
その煮汁と一緒に
炊き込みご飯
「まんがん飯」に
仕上げます
サザエやつぶ貝と比べても
遜色ないレベルのクオリティ
安くて旨い食材には
その分汗を流す必要が…
うまくバランスがとれてます(笑)
2021年初がなんと…
ゆむしです
阿武、萩で所用があり
せっかく来たので
宇部方面で
合間を縫ってバス釣り
広大なフィールド
「小野湖」へ
ここは昨年夏
雷付きの豪雨に見舞われ
ギル1匹と惨敗を喫した地
ちなみに前乗り車中泊となった
前日の夕方に
すぐ下流の丸山ダムで
45upを2本上げ
釣行としてはまずまずだったのですが
小野湖に対して
リベンジせねばという思いがあり
今回は丸山ではなく
こちらをセレクト
おかっぱり専門のゆむしは
ランガンで回るにはデカすぎる湖
エリアを絞って勝負です
こういう小場所が好きなゆむし
まだ水温が低いのか
小型がいそうなポイントでも
一切反応なし
半分沈んだ立木の脇で
待望のアタリ
すぅーーっ と
ラインが動いたので
ストラクチャー周りで
主導権を獲るべく
「ビシッ」と
強めのアワセを決めると
スッポ抜けたワームが
弾丸のように
遥か背後に
ぶっ飛んでいきました(笑)
最初で最後のビッグチャンスを
逃してしまった可能性大
それにしても
カバースキャット2.5
フォルムはまさに弾丸です
アタリもしっかり判って
しっかり送り込んでアワセたつもりが
ワンテンポ待った間に
吐き出されてしまったのでしょう
終わったのか?
またしてもボウズで終わったのか?
一通り回り終わって戻ってきた
駐車場下のオープンエリア
良い景色です
写真は釣りスタート時に撮ったので
明るいですが
日没は間近に…
水深も地形もよく分からないままに
テキサスリグで
ボトムをリフト&フォール
もう交通事故的に
ビッグバスに遭遇しないかと
妄想気味に
ブルフラット3.8を
ぶん投げます
そろそろ脳内がバスから
ラーメンに切り替わりつつある中で…
「グンっ」と押さえつけるような反応
諦めかけたラストチャンス
反射的に渾身の大アワセ
いつものライトタックルなら
瞬殺でアワセ切れのパワーで
バスプロ気分でやってしまいました…
が、これがしっかりフッキング成功
チヌのようにボトムを
左右に走りますが
かなりの手応え
ベイトタックルで良かった~
デカバスか
やたら元気な中バスかが
判明する最初のエラ洗い
この音でもう
40upは確定です
久々に膝が震えたのは
胴の太さを見たとき
昨年初めて獲ったゴンザレスは
とにかく頭と口がデカいタイプ
↓
※2020年7月
今回のヤツは
頭は小ぶりながら
寒ブリのような体型
その後も大暴れしてくれましたが
足元が護岸の階段部分なので
取り込みには申し分ないポイント
結構長さもあるぞ
なんと手尺ながら
51cmちょっとの
ゴンザレスサイズでした❗
まさか2021年第1号が
ゴンザレスとは…
心臓バクバクです🤣
早アワセながら
喉奥脇にフッキング
一気に胃にぶちこもうとした
「ブルフラットは飲み物」状態
上出来すぎるレベルで
リベンジ達成となりました
結果が出た日の
アフターのラーメンはまた格別
元祖宇部味噌らぁめん
長州屋さんでの一杯を堪能
海釣りし放題の島に
移住したとはいえ
バス釣りの面白さからは
まだまだ離れられない
ゆむしでした
念願のうぉっちゃ
ゆむしです
週末のお仕事を一週休んで
日本海側へ
目的は…
「うぉっちゃ食堂」さんの
海鮮丼❗
それもただの海鮮丼ではなく
つい先日まで
エリアは違いますがゆむしと同じ
「地域おこし協力隊」として
水産振興ミッションで
活動されていた方が
オープンされたお店です
漁師として定置網などの
漁業にも関わり
海鮮丼のお店だけでなく
ゲストハウスも経営されている
「ひとり6次産業化」の
スーパーウーマン
お店がある場所は…
道の駅阿武町の施設内
阿武町は
萩市にぐるっと囲まれた
小さな港町
萩市といえば山口県の中では
下関市と肩を並べる
ブランディングの強い自治体
歴史ある町として
ファンもたくさんいます
車で10分少々走れば
全国屈指の人気道の駅
海の幸が豊富に並ぶ
「萩しーまーと」
そんなビッグな競合に
隣接した小さい町なら
やっぱり寂し…
…くないのが阿武町の凄さ
地域活性化アクションとして
県内でベンチマーキング対象を挙げるなら
間違いなく阿武町
あのスノーピークさんと組んで
キャンプ場も建設中
定置網と漁港に隣接する道の駅
温浴施設
そしてビジターセンターに
キャンプフィールド
海の幸をアピールするにも
魚種でブランド化する萩市の隣で
神経締めなどを用いた
クオリティで勝負するのが
阿武町
水産業界では有名な
ウエカツさんと組んだ
水産振興プロジェクト
そこに地域おこし協力隊として
参加されていたのが
「うぉっちゃ食堂」の店主さん
だったという経緯です
魚の骨を組んで作った
壁掛け看板
メニューは基本的に
漁師めしセット1000円のみ
内容は日替わり
このコンセプト
お客さん側からすれば
かなり取っ付きにくいはず
何が食べられるか
当日にならないとわからない
それが苦手だった場合
他にメニューがない
飲食店として見た場合
都会のコンサルタント連中なら
マイナス点をかなりつけるはず…
…ですが
「その日最高のものを最高のコスパで」
提供するためには
この手法がベストなんです
当然お店側も
毎日メニューを考えて変えるというのは
かなり難しいというか
強い想いがないと不可能です
同じ商品を
同じ規格、価格で仕入れて
仕組み化したオペレーションで
提供した方が
圧倒的に楽で
しかも兼業オーナーなので尚更です
しかし日替わりに拘るのは
「その日美味しい魚」を
食べてもらいたいから
阿武の港に水揚げされるのは
天然の魚
工業製品のように
発注した予定数が届く訳では
ありませんし
状態の個体差もあります
自然から受けとるものの
不安定な状態から
魅力を抽出できる
企画スピードと柔軟性
そしてプレゼン力
本当に「旬」の味わいを
激安で楽しんでもらうには
産地の現場で
瞬間を切り取り
魅力を引き出す力がないと
成立しないんです
当然「旬っぽく見せる」ことは
後からでも現場でなくても
できますが
港に今吹いている風と
食材のストーリーが一体化する
最高の漁師めし体験は
やっぱりレベルが違います
この日のメニューは
「マグロ丼」
山口県にマグロのイメージは
一般的にはあまりないと思いますが
釣り好きなら知っている人も
ある程度いるでしょう
萩、阿武沖には
「ジギングの聖地」とも呼ばれる
巨体ヒラマサや
ヨコワマグロ(本マグロの若魚)が
集まる瀬があることを…
そのマグロを
通常の刺身の数倍の厚さ
大きさにぶった斬り
柵の形が揃わない部分も無駄なく
胡麻油を効かせた漬けで盛った
豪快な漁師丼です
言葉が出ないくらい旨い…
ちなみに山葵は摺りたてを
味噌汁も地のワカメがたっぷりで
地域ならではの味です
マグロは釣りたてピチピチ状態で
旨い魚ではなく
適切な処理をして
旨味が馴染む(アミノ酸類が増える)
タイミングで提供すべき
扱いの難しい魚
甘味の奥にほのかな酸味を感じる
味の奥行きと
しっとり滑らかな舌触り
巨大なカットでも
品のある美味しさを
しっかり感じられるのは
ただ豪快新鮮だけじゃなく
魚をちゃんと理解している人が
提供されているから
それはきっと
店主さんが
地域の恵みと漁師の想いを
最大限に伝えたいと
意識されているからこそ
伝わるのだと思います
岩国の山奥へ
ゆむしです
岩国の「にしき」という地区まで
ちょっとお出かけ
ちょっとね、ちょっと…
玖珂越えて
あ、いろり山賊混んでたね
川沿いを美川方面へ…
錦川が綺麗に見えます
上流へ
上流へ…
「地底王国見川ムーバレー」?
なんじゃそれ
ボコミュージアムみたいなもんか?
怪しい❗
…いやいや
湧き上がる興味を抑え
寄り道せず目的地へ
……
……
遠っっ❗
なんとなくそんな気はしていたものの
岩国市の大きさを改めて実感
しかもまだまだ奥があるという
秘境ですね
そりゃ地底王国のひとつやふたつ
あっても不自然じゃない(笑)
ようやく辿り着いたのは
「道の駅ピュアラインにしき」
このエリアの名物は
山葵とこんにゃく
そういえば
山葵を活用した地域おこし協力隊の
募集が出ていましたね
もし着任されたら
是非ミッションで絡みたいものです
こちらには
周防大島の海の幸がありますので
山葵との相性は抜群❗
…さて本題に
実は周防大島にもたくさんいる
猪に関するテーマで視察に来ました
害獣として位置付けられ
駆除が課題になっているにもかかわらず
大島に並ぶ猪肉は「バカ高い」
豚肉はおろか、牛肉より高い
家畜として育てている訳ではないので
計画的に処理することが難しく
食肉として衛生管理しながら
血抜きやエージングなど
仕組み化ができていない分
コストは非効率な部分もあるでしょう
…にしてもよ
害獣駆除関連に
税金が投入されているはずなのに
なぜ価格がそんなに上がるのか
いやいやこれは
誰かがボロ儲けしているだろうとか
そういうことじゃなく
せっかく駆除して
食用にしたのに
そんな価格じゃあ
なかなか売れませんよ
という話
鯨と同じです
猪肉をちゃんと売ろうとしている施設では
どんなお値打ち感で提供しているのだろう
…という興味で視察に
ピュアラインにしきさんでは
「しし肉鉄板焼き」と
「しし汁」を
定食で提供されていますので
勉強させて頂きます
今回は鉄板焼きをチョイス
すんげーボリューム
これで980円
平日で空いてはいましたが
客層は地元の方や
ガテン系作業員の方が多いです
…なるほど
近隣に飲食店が少ないので
道の駅のレストランが
地元の食堂としての
役割を果たしているということですね
メインのしし肉鉄板焼きの
満足度が高いので
小鉢を3種類くらいと
甘味を添えたら
1,500円くらいの定食にして
観光客向けで提供すると
おそらく成立するでしょう
ただ、観光客がたくさん訪れる
週末以外の客層を考えると
1,500円は日常の食事としては高い
1,000円以下だからこそ
地域住民と観光客が
同じものを食べて
喜びを共有できるような気がします
大衆向け価格で
猪肉は提供……できる❗
工夫すればできる
という事例を体験し
必要性に迫られた際の
選択肢がひとつ増えました
協力隊退任後の自分のビジョンの中で
そして
地域活性化アクションの中で
切れるカードの一枚として
こういう「事例」から
考えていくことが
大切だと感じます
虎魚と山の神
ゆむしです
「虎魚」と書いて
「おこぜ」
強面なのは顔だけではなく
背鰭の棘には強いタンパク毒があり
刺さると耐え難い激痛が
丸1日続くという
名実ともにヤバいやつ
実はこの魚
「虎魚と山の神」という
昔話に登場します
昔むかし
山の神が里山を守ることで
田畑ではたくさんの作物が実り
豊かに暮らしている村がありました
山の神はとても醜い顔をしていましたが
村人たちは感謝の気持ちで
その顔を恐れたり
弄ったりすることはありませんでした
ある日山の神は
偶然水面に映った自分の顔を見て
衝撃を受け
祠に引きこもってしまいます
山の神の力が弱くなったことで
村は干ばつや洪水に見舞われ
飢えてしまった村人たちは
何とかして山の神に
出て来てもらおうと
様々な作戦を考えます
色々と試し失敗する中で
山の神よりもさらに醜い存在を見せて
自身を取り戻してもらおうと
醜い顔をした「虎魚」を
お供えします
山の神はそれを見て
虎魚と比べると自分は全然ましだ
と、機嫌を直して
無事祠から出て来て
村には再度
豊かな作物が実るようになりましたとさ
めでたしめでた………
………くないですね❗
自分に自信を持つためには
さらに下の
見下す存在がいれば良い…とか
現在なら炎上しそうなテーマですww
そんな
「ブサイク代表」的位置付けの
虎魚ですが
味は超一流❗
市場に出荷されれば高級魚です
…が幸運にも
地元の直売所で300円で入手
できちゃいました
初めて捌きましたが
アンコウのような皮が
ブヨブヨぬるぬる
相当研ぎ澄ました包丁でないと
綺麗には捌けません
苦戦しながら肝を取り出し
中落ちを肝和えに
胃袋と皮は湯引きにして…
なんちゃって姿造りに
こうやって華やかに盛ると
醜い顔も
ゴジラみたいに凛々しく見えますね