釣り好き食いしん坊が島に移住する話

関東で暮らしていた飲食業のおっさんが40歳でとある島に移住して地域のために頑張ってみるお話

強敵と対峙

ゆむしです



オコゼやアイゴ
アカエイなど
刺が刺さるとヤバい系の
有毒食材料理は
昨年からたくさんしてきましたが

今回はちょっと
系統の違う強敵と闘います



それが…こちらの貝

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「テングニシ」


種類としては「エゾボラ」
つまり「つぶ貝」の仲間で
大量に獲れるわけではないですが
これも「マンガン漕ぎ」で
獲れる貝のひとつです


20cmを超える
大型の巻き貝で
1個でもかなりの食べごたえ
食材としては魅力的ですね

でっかいサザエやつぶ貝なら
相当の値段でしょう


ところがこの「テングニシ」
激安です
瀬戸内と北九州の一部で
ちょこっと流通するものの
ほとんどは地域で商品されます

今回ゆむしは
上関の道の駅で
2個で350円で購入しました



ではこいつの何がヤバいのかというと

まずは「殻から出すのが大変」
ということ

とにかく殻が硬い
穴を開けるには
電動ドリルが要るレベル

その硬い貝殻の中に
身がパンパンに詰まり
さらには巻き貝の螺旋の中心にある
溝の部分に
頑丈に食い込んでいるという
難易度の高い構造です


ゆむしは電動ドリルを
所持していないので…

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原始的に



まな板やシンクの作業台で
できるレベルじゃないので
屋外のコンクリートの上で
かち割ります


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タイトな貝殻に捩じ込む
テングニシという闘うボディを
取り出すのに
1個5分以上かかりました



貝殻の破片とぬめりを荒い流し
次に立ち向かうは…

「唾液腺」の除去


テングニシの唾液腺には
「テトラミン」という
神経毒があります

二枚貝貝毒のように
毒性物質を蓄えていくパターンではなく

餌を捉えて押さえ込んだ時に
動きを封じる為の
攻撃的な毒

死亡例は聞いたことありませんが
知らずに食べてしまうと
目眩や視覚障害などの症状が
出るとのこと


加熱しても毒性は残るので
唾液腺そのものを
取り除く必要があります


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この鶏の脂のような
黄色(クリーム色)の部分が
唾液腺
2個あるので
忘れず取り除きましょう



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ここまでできたらひと安心



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肝と一緒に甘辛く煮て
その煮汁と一緒に
炊き込みご飯
「まんがん飯」に
仕上げます


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サザエやつぶ貝と比べても
遜色ないレベルのクオリティ


安くて旨い食材には
その分汗を流す必要が…

うまくバランスがとれてます(笑)

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