釣り好き食いしん坊が島に移住する話

関東で暮らしていた飲食業のおっさんが40歳でとある島に移住して地域のために頑張ってみるお話

両刃の剣の使い方

ゆむしです



先日からチャレンジさせて頂いている
地魚のプロトン凍結

だんだん試作品が
実用的になりつつあります


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お刺身も


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なんと白子も

冷凍とは思えない
ハイクオリティ


美味しい瞬間を
食べたい時に再現できる

「時を戻そう」が
可能になるということ


もちろん技術自体は
冷凍食品メーカーならもう
驚きもなく
普通に使っているレベルですが

田舎の小さな港では
まあまあ画期的というか
ハイレベルの「販売戦略」が
求められるため
なかなか手出ししにくかった分野です



今詰めているのは
原価計算と売価設定

小ロット多品種生産で
原料のサイズや状態も多種多様

水揚げから凍結までの短時間で
その都度原料に合わせた
開発→生産→営業→販売の
具体的戦略を
明確にしなければならないという
ストイックなチャレンジで

作業に慣れてきた頃には
旬が終わるという
超非効率なビジネスモデル

クライアントのコンセプトに合わせた
メニュー提案営業

フェア食材小ロットPB規格化

…冷静に考えると
とんでもなくハードな
プロジェクトに


まあ、それだけに
パクられる心配は
ないのですがw


最初にイメージした時には
見過ごしていた本質部分が
この段階にきて
浮かび上がってきました


計算しても計算しても

もし自分が飲食店の店長だったら
「買いたい」と思える
価格まで下げられない

一方自分が家で食べるとすれば
「めちゃくちゃお得」と
思えるくらいの
価格にはなっている

この理由が
実は当たり前のことながら
衝撃的な気付きでした



このプロジェクトの
商品コンセプト

地の食材を目利きして
お客さんがいちばん美味しく
食べられるように
鮮度をコントロール
その地域ならではの
ストーリーを添えて
体験として差別化した
商品を提供すること



この付加価値って
本来飲食店が生み出してきたもの

プロとして
感受性を研ぎ澄まし
情報に敏感であり
学び考え続け
表現力を磨き…
おもてなしの心で
実現している付加価値

だからこそ
原価の3倍以上の売価を
つけられてきたんです


この付加価値を卸食材に
込めてしまうと
飲食店がさらに魅力を
上げるには


驚きの盛り付け、演出
感動接客サービス
他食材やお酒との
マリアージュにおける
オリジナリティなど

結構な特殊技能の世界に
突入していきます


そしてそれができる
レベルのお店なら…
普通に生魚仕入れても
そのレベルまでもっていける
力を持っているはず



地域の食材の価値を磨き
表現力と利便性を持たせることは
コロナの影響などで
直接は訪れることができない時期にも
ご当地食材を
売り込めるという
大きな武器になる反面

だったらコレ通販で買えば
行かなくてもいいかなと
思われないくらい
飲食店や観光・宿泊施設が
強い魅力を確立できない場合は
脅威にもなり得る存在



両刃の剣というか魔剣というか

いずれにせよ
その使い手の高い技量が
求められるのかもしれません


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