釣り好き食いしん坊が島に移住する話

関東で暮らしていた飲食業のおっさんが40歳でとある島に移住して地域のために頑張ってみるお話

令和の「地産地消」

ゆむしです



地産地消

地域で生産された農林水産物
積極的に地域で消費しましょう

…なんとなく好ましい印象の響き

ゆむしもよく使用する単語です



言葉というものは
当たり前に使われるようになればなるほど
その起源や根拠、本来の意図を
吟味する機会がなくなるもの

定期的に「そもそも論」を
見直してみるようにしないと
意外な落とし穴を見過ごす危険性があります



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農水省絡みの資料を読むと

「◯◯の◯◯に関する基本方針」
「◯◯及び◯◯の促進に関する法律」
みたいな

あまり読みたくならない文章が
長々と出てきます


地方創生、地産地消6次産業化
食育、地方の雇用創出、
都市と農村の共生…

まあ、単語単語は
すごいポジティブなんですけど

社会のネットワークの中で
目標Aと目標Bが
対立したりしないものなんでしょうか?



ゆむし自身はそもそも

地方が生んでいる価値を明確にすることにより
「価値を生んでいないもの」も
晒されていくという構造を
認識というか
むしろ利用しながら
地域おこしの活動をしています


何かを促進するということは
その何かと競合しているものを
追い込むことに他なりません



では、地産地消を促進すると
どんな副作用が出るのか
ざっくりと考えてみましょう


ここ山口県を中心に考えると

山口県民は山口県産品を食べましょう」

地域住民が地域消費を支える構造で
地元への愛着も湧きそうなスローガンですね✨


ではお隣さんの立場で

広島県民は広島県産品を食べましょう」

そりゃそうだよねと感じる一方

広島の市場に出荷している
山口の生産者の視点で考えると

「余計なこと言うなよ…」という
マイナスの感情が生まれます


これが「地産地消」の正体です



「生産者の顔が見えるから安心」という要素も
「オンラインマルシェ」の存在が
ひっくり返しつつあります

遠く離れた産地の農家さんの方が
しっかり品質を説明してくれて
どんな想いで育てているかなど
ストーリーも分かりやすく
安心できる場合も
現在では普通ですね



ならば、令和の時代
地産地消の本当のメリットは
何処に見出だせるのか…



間違いなく
「燃料コスト」でしょう

つまり、商品の物理的移動距離が
短いことで

「燃料消費が少なく」
温室効果ガス排出が少なく」

…そして「安い」こと


すごく単純明解になるとともに
ごまかしが効かなくなりました

同程度の価値のものであれば
輸入ものよりも
県外ものよりも
「安くて当たり前」


それが令和の地産地消
スタンダードになるでしょう

政府や自治体のスローガンよりも
価格という絶対的説得力で
地産地消は消費者に歓迎されるはずなんです


住民が地域の食材を食べないとすれば
価格も含めて「魅力がない」から

「食育」で子供に無理やり刷り込む前に
真面目に魅力を磨きましょう


ちゃんと原価計算すれば
売るのにガソリン使わない分
確実に安く売れるはずです

そして、なぜその商品がオススメなのかを
見える化」しましょう

何の魅力もないものを
生産している訳じゃないですからね


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