釣り好き食いしん坊が島に移住する話

関東で暮らしていた飲食業のおっさんが40歳でとある島に移住して地域のために頑張ってみるお話

チヌと葡萄

ゆむしです



秋も深まり
そろそろフカセに本腰入れたい
シーズンです


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銀ピカのチヌはやっぱり
華がありますね✨



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茶色いチヌがいたり


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漆黒のチヌがいたり



同じ周防大島で釣ったチヌでも
どんな餌を食べて
どんな生活をしているのかで
色も身の質(美味しさ)が
変わってきます



釣り人なら
イワシ付き」とか
「バチ抜け」とか
魚の食性や行動範囲を予測して
ポイントや時間を絞ったりします

そして釣れた魚体を見て

美味しそうなので持ち帰ろうとか
リリースしようとか
判断します

その判断基準は
確実に存在しますが
なかなか一般の人が
理解するのは難しかったりします



SNS等で魚に関して発信していると

よく
「○○島の魚は旨い」
「○○県の魚は旨い」等の
コメントがありますが

根拠があるのか
それともイメージなのか…



その海域の魚が
なぜそういう味になるのかと
仮説を立てて表現する際
言葉の選び方使い方には

移住前
東京の海鮮居酒屋の仕事を
している頃から
結構苦労してきましたし

何か他に
例える物はないかと
考えてきましたが…


チヌ釣りの最中に
急に降りてきたんです



テロワール



実はゆむし
飲食の仕事をしながらも
20代の頃に
敬遠してきた分野がありまして

①高単価
②ワイン
③日本酒
④魚

…です


今でも①は敬遠していますが
②~④は
意外かもしれませんね



これらに共通するのは
アルバイト学生やパート主婦が
いきなり踏み込むにはちょっと
ハードルが高い分野だったからです



しかし様々な業務を受ける中で

霞ヶ関のイタリアンで
ホールサービスをしたり

新橋の居酒屋で
海鮮と日本酒を推したり

必要に迫られて
必要最低限を学びました



皮肉なもので
若手時代に
敬遠していた分野に
実は次のステージのテーマが埋まっていて

地産地消や魚に興味を持ち
現在に至る訳ですが


ワインを学んだ時に
面倒臭いながらも
表現として大きな説得力を感じたのが

テロワール


その土地の様々な環境が
作物の質に影響を及ぼすという概念

フランス語の「土地」という言葉から派生し
ブルゴーニュ地方の葡萄の研究が
始まりだったようです


日本語でぴったりの単語は…
ありません

日本には現状あまり馴染みのない
考え方なんですよね



水が「キレイだから」○○が
美味しく育つなどはありますが

その水が軟水か硬水かなど
根拠を掘り下げているのは
一部の酒蔵さんくらいで
消費者はあまり
興味を持っていません


ただ、ワインが好きな人は

その葡萄畑の土壌に含まれる
石灰質がどうのこうの
朝夕の気温差がどうのこうの
水捌けがどうのこうの
どっち向きの斜面だからどうのこうの

…そういう知識を根拠として
ワインを論じ
楽しんでいます



紅茶もそうですね
スリランカのこの山の
標高何mで、こっち向きの斜面に
畑があるから
こういう香りに育つ

なんて話は愛好家さんたちの
大好物ですね



魚はどうでしょう

全国にたくさんあるブランド魚
流通に関して言うと

体脂肪率やサイズ
鮮度処理(締め方)などが
付加価値の根拠になっていますが

テロワール」に近いのは

「瀬付き」「地ダコ/渡りダコ」
などでしょうか


ワインや紅茶のように
産地の違う商品が
ズラリと並ぶシーンが少ないので
あまり深入りする基準が
必要ないのかもしれませんね



ただ釣り人は違います

釣りは情報戦

どれだけ環境を分析し予測し
根拠立てて戦略を合わせていくかで
釣果が左右されますから


意識していないだけで
海の「テロワール」を
めちゃくちゃ深く
解析している存在なのです



地域食材の魅力について
テロワール」を
見える化していくことが
非常に有効ではないかと

釣り人視点でピンときました


この発見は
この先の情報発信戦略に関して
大きな武器になりそうです✨



「チヌソムリエ」に
なる訳ではありませんがね🤣


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