釣り好き食いしん坊が島に移住する話

関東で暮らしていた飲食業のおっさんが40歳でとある島に移住して地域のために頑張ってみるお話

漁港の「釣り禁止」を考える

ゆむしです




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秋は魚の活性も高く
釣りが楽しい季節ですね

…ですが
全国各地の港で
「釣り禁止」の看板が
目立つようになりました

もともと利用マナーの
問題もあったところ
コロナウィルス感染症の関係で
県外からのレジャー客を
締め出す動きが
拍車をかけたようです


プライベートでは釣り人であり
オフィシャルでは水産振興ミッション

釣り人、漁業者双方の視点に通じる
ゆむしとしましても
この悲しい事態を丸くおさめられないのか
日々考えております


まず、港についての定義区分としては
「漁港」と「港湾」があり
前者が農水省管轄で
後者が国交省管轄
どちらも「船舶」の利用施設であり
都道府県もしくは市町村が管理する
「公共の施設」です

ちなみに工場や物流会社、
石油会社などが
海岸を区切って使用している土地は
民間の持ち主がいます


釣り禁止問題でモメる港の多くが
「漁港」で
それには「漁業」特有の事情が
あるんです



「漁港」という名前がつく以上
漁業を行うための港であることには
間違いありません

漁港の使い方で
「漁業」と「レジャー」なら
絶対的に「漁業」が優先です

当然ですが
荷揚げ荷おろしの
動線を遮ったり
漁船の進路を邪魔したりは
「漁港」である以上
許されません



ただ、そういう迷惑行為が
起きていたとしても
「漁業者」が漁港を釣り禁止には
できないのが
モメる原因のひとつ


漁港は漁業のための施設ですが
漁業者が占有できる場所ではなく
税金で修繕なども含めた
維持管理費用が賄われる
公共施設なのです

公共施設である以上
民間の特定事業者に無償で
独占的に利用させることが
できないんですね

釣りだけでなく
散歩をしたり
景色を観たり
漁業の妨げにならなければ
危険行為を除いて
ある程度みんなで仲良く
使ってね~
という姿勢をとることで
公共施設にしているので

管理する自治体としても
明確な理由がない限り
特定の行為を
禁止することができません



なので、釣り禁止の看板には
◯◯自治
などのふわっとした
組織名が使われることが
多いんですね…



ゆむし個人の意見としては

漁港を公共施設ではなく
漁業専用施設にして欲しい

契約に基づいて有償で
漁業者に施設を貸与し

漁師が堂々と
迷惑を迷惑だと主張し
営業妨害を訴えられるように


また、漁港の維持管理や修繕が
漁業者の費用になるなら
漁業者ももっと丁寧に使うし
所属する港も
集約されていくはず

日本全国膨大な数の
漁港があるものの
水揚げ額で考えると
「主に漁業に使用ている」と
言えない港が
多数存在しています



漁港を半分くらいにして
空いた港を
レジャーを含めた
新しい使用目的に
割り振っていくべきだと
思うのです


釣りもそうですが

景色を観るベンチや
SNS映えするオブジェなど
観光利用も可能かもしれません



人口減少の時代に入り
公共施設管理に関しても

費用対効果を考慮して
国土の使い方を
時代に合わせていかないと

頑張って稼いだ結果の税収が
利用価値の少ないものに
どんどん吸い取られ

必要な分野に投資できなく
なっていきます



「釣り禁止」問題は実は
公共のお金の使い方
土地の使い方を見直すための
警鐘ではないかと
本気で感じています

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