スズメのベストシーズン
ゆむしです
またまた漁師さんに頂きました
雑魚の代表格スズメダイ
多くの魚が産卵を終えて
味が落ちてしまうこの時期
6~7月に産卵を控えて
脂ノリノリ
旨味たっぷりになるのが
この「スズメダイ」です
磯釣りの餌取りとして疎まれるこの魚
骨が固くて長く
身にがっちり食い込んでいるので
普通にさばくと
可食部がほんの少しになってしまう
歩留まりの悪さから
料理人も手を焼く厄介者です
漁師町ではスズメダイも
昔は食卓に並んでいました
地元の方に聞くと
「せごし」や
煮たり焼いたりして
そうめんにつける出汁にするなど
良く食べたそうです
ただ、低温物流や加工技術、養殖、
輸出入のレベルアップにより
これだけ食材の調達選択肢が増えた
平成~令和の時代には
「調理が面倒なスズメダイなど
いくら安くても要らない」
という、ごもっともな意見が
多数派となりました
スズメダイに限らず
「低利用魚」はだいたい同様です
物を手に入れることが簡単でない時代は
地域に「あるもの」を
最大限価値にしていました
物を無駄にしないように
海産物なら
干物にしたり、塩辛にしたり
美味しく食べるため
安全に保存するため
売って外貨を稼ぐため
必死で考え、試行錯誤され
生まれたのが
全国各地の「郷土料理」です
「低利用魚」にはいまいち
食いつかない人も
「郷土料理」となると
急に興味が湧くというのは
飲食店時代の経験で
よくわかっています
お客さんは
料理の「ストーリー」を買います
ならば、
低利用魚を売りたいと考える
港側の人間は
「ストーリー」を明確にし
「郷土料理化」を目指すべきかと
「郷土」は過去のものではありません
「ご当地」という表現が多いですが
人が生まれ続けるかぎり
「郷土」は存在します
「新しい郷土」があっても不自然ではないですし
「ふるさと納税」もそれに近い考え方
ゆむし自身も
「新しい郷土」を求めて
Iターン移住を実現しました
売れない原因は
「ストーリー」がないから
これに尽きます
この海域でしかとれない
この季節しかとれない
血抜きや神経締めをする
魚体を極力傷めない漁です
私がこういう想いで獲りました
地元ではこういう食べ方をします
うちの港は魚を棄てません
全部「ストーリー」ですね
駿河湾の桜エビ
相模湾のしらす
常磐の渡りダコ
富山の氷見ぶり
全部「ストーリー」があります
スズメダイで考えると
「5月の大型連休明け~梅雨初期」だけ
めちゃくちゃ美味しく食べられる
だったら
イワシ漁が始まるまでの1ヶ月間
面倒な調理をみんなで協力して頑張って
島中のお店でスズメダイを食べられるという
「新しい観光シーズン」を
つくるのもひとつの手
ネット検索でも
ほとんどヒットしない
「スズメダイ料理」
まずはこれを追究してみよう
まずは
スズメダイの押し寿司
脂が乗って
味がしっかりしているので
シャープな酢締めより
まろやかな酢締めが
合っている気がします
そしてこれが絶品
スズメダイ刺し
皮引きが大変ですが
手間を掛ける価値のある逸品
叩いてなめろうにしても旨い
干してるのもあるので
燻製とかも後日試してみます❗
ヤマコー 『押し寿司の型』 雛祭りやイベントに 押寿司器 (約1.2合) 大
- メディア: ホーム&キッチン